Football Diary...

Football Diary...

運とノリで高校サッカー優勝を経験した私が淡々と粛々と綴るFootball日記。

二冠

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「リーグ戦を全勝で優勝し、カップ戦もとる。」

 

これが、私たちTokyo City FCの目標であり、使命として課さられた。

そして、2018.11.18のカップ戦決勝を3-0で勝利し、どうにかそれを成し遂げた。

 

ちなみに、リーグ戦を全勝して、カップ戦を優勝したチームは過去にいないそうだ。

 

リーグ戦11試合。
カップ戦4試合。

 

今シーズン15連勝を達成した。

 

試合時間が70分しかなく、通常の90分であれば残り10分の足が止まる時間というのがあるにも関わらず、70分ではそれが中々ない。

つまり、70分をアグレッシブルに攻め、点を狙い続けなくては「勝つこと」はできない。

それほど20分、時間が少ないというのは難しい。

 

しかし、私たちは15試合それをやり続けた結果、15試合全てに得点を重ね、失点はリーグ戦の3失点のみ。


カップ戦は無失点で勝利を掴み続けた。

 

客観的にみてもよくできたシーズンだと思う。
上をみたときの課題はたくさんあるけど。

 

先日の決勝を振り返りたい。

 

 

カップ戦の決勝では、筑波大学サッカー部のOBで構成された筑波ボンバイエという相手に3-0で勝利した。

 

 

勝利した要因はどこにあるかな。

 

 

Tどこにあるかなーってチョコレートプラネット風に探すと、

 

圧倒的な【一体感】

 

であるのかなと思っている。

 

三部チームでこれだけ熱を持ち、ファミリー感を漂わせて戦っているチームはおれらだけだ。

 

 

それは側から見たら、「なにあいつら」感がでているかもしれない。

 

プロでもないのに。

 

社会人のたかが三部カップの決勝なのに。

 

もしかしたら、僕が敵チームにいたらそう思ってかもしれない。

 

けれども、このチームの最大の良さはこのファミリー感であり、優勝を渇望しているひとりひとりの熱だ。

 

このチームに足りないのは、実績をベースにした経験値。


しかし、それはこれから積み上げるしかない。

 

もしくは、わたしのようなある種の経験組が伝えるしかない。

 

そんな発展途上のチームに必要なのは、圧倒的な熱量である。

 

つまり、じぶんたちのチームに熱狂しているか。

 

この部分において桁外れにTokyo City Fcは熱い。

 

毎日毎日slackで飛び交うチームの運営を良くしようと帯びる熱。

 

練習でも、練習試合でも結果に拘るばちばちな闘争心の熱。

 

それらの熱が、強烈な一体感となり、会場を包む。

 

ぼくたちプレーヤーの後ろ盾となり味方になる。

 

「このチームに携わる全ての人のために」

という想いがプレーに現れる。

 

絶対に勝たなきゃいけないというプレッシャーではなく、このチームで負けるわけがないという

 

という自信に変わる。

 

こういう状況で挑む試合は、めちゃめちゃたのしい。

武者震いがする。

(わたし自身のプレーぶりはひどかったです。すみません)

 

自分のためにサッカーをするのではなく、チームの勝利のために、ファミリーに勝利を捧げるために。

 

という気持ちが集った試合は本当に心地よかった。

 


恐らく、個人技術、戦術では相手のほうが巧みだ。

 

風間八宏氏に叩き込まれてたであろう、
ボールを止める、蹴る、運ぶ技術が、秀でていた。

 

だが、試合前にも言ったけど、
サッカーは上手いだけでは勝てない。

 

相手はバルサでもマンチェスターシティでも無ければ、プロでもない。

自分達のレベルを把握し、相手をリスペクトした上で立てた戦術は、

メンバーひとりひとりを愚直に働きかけた。

 

そこには、過信もなければ、油断もない。

 

チームとしての一体感がこんなにも強さになるなんてね。

改めて知ったよ。

 

勝ち癖をつけ、自信を蓄え、傲慢さを覚えることでまだまだチームは強くなる。

 

今後のTokyo City Fcにご期待ください。

 

まぁとはいえ、熱をもってなきゃやれないという感じではない。

むしろわたしはそっち側ではなかった。笑

 

でもやっぱり、プレーをしていて、

これだけの当たり前ではない環境を当たり前のように差し出されたときに戦わなかったら、男としてどうなの。

 

となります。

 

男、磨きたいやつはいい環境に飛び込むことだろうね。

 

では。

 

HPはこちらから。

ファミリーのためにってやつ。

 

勝ち続けないとみることのできない景色。ってのをみせることができたらいいな。

 

 

と、思っていた。

 

 

勝ち続けることで味わえるステージ。

歓喜。感動。苦しみ。悔しさ。涙。

それをちょっとだけ多く体験したことがある人間として。

 

 

スポーツを通して学べることは多岐にわたり、それはビジネスにも通じるところがたくさんある。

でもぼくがサッカーを続ける理由は、そう言う堅苦しいのではなく、

 

みんなで喜び合うことが幸せだから。かなと、この勝利で思った。

 

 

スポーツを社会人になっても、真剣に取り組むのは大変。

様々な誘惑、しがらみがあり、考えることがたくさんある中で、ボールを無邪気に追いかけることができるのは、とても幸せなことで、

そんな中で、勝ち続けて、結果を出してみんなで歓喜する。

 

カテゴリーや優勝の価値に違いはあれど、これほど悦楽する時はないかもしれない。

 

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昨年から始めた社会人サッカー。

 

久々に本気で取り組むサッカーに夢中になりながらも、

チームがどうこうというよりは、個人的にただいいプレーしたいな、点取りたいな、こういうことができたらいいなというだけで過ごした1年。

 

今年はそんなぼくに、

”キャプテン”という責任を背負わせ、チームのために働けと。半ば命令がでた。

ぼくにできるのだろうか。

と始まった今シーズン。

 

 

 

”思う”と”言う”には距離がある。

 

 

ぼくは、結構、感性で生きているので、あれこれ敏感に物事を察する。

占い師にも言われた。感性鋭いわね。って。

 

 

去年までのぼくは、「思う」

で留まっていた部分がたくさんあった。

 

 

でも今年は少しずつ「思う」から「言う」までの距離を縮めた。

そして、ちょっとずつ言葉にして発してみた。

 

みんなが何を感じたかはわからないけど、この「距離」を縮めることができるようになったのはぼくの中で成長した部分なのだ。

 

話を戻すと、

今年のぼくの中の目標はまず、

昨年達成できなかった、優勝をして、1つ上のカテゴリーに上げること。

 

 

東京都社会人リーグの3部。

12チームのブロックが6つあり、各ブロックの1位のみが来年度2部に昇格するというレギュレーション。

 

そんなリーグ戦が4月から始まり、10試合目に及ぶ試合が7月29日(日)に行われた。

 

かんたんに言うと、勝てば優勝という試合。

 

で、きっちり2-0で勝利し、

10試合、10勝0敗。43得点、1失点。

1試合を残してきっちり優勝を決めた。

 

 

TOKYO CITY FC というチームは、組織がきちんとしている。

スポンサーもついて頂き、お金が動く。

 

ただの球蹴りが、僕たちの試合結果が、

様々な方々の利益を生む可能性がある。

 

そういった意味でもこの2部昇格は絶対条件であった。

 

ぼくは、正直、優勝をする瞬間までは、

”TOKYO CITY FAMILYのために”という認識が少し薄かった。

 

 

トップのメンバーがピッチで勝利のために奔走して、勝てばいい。

ここだけを考えていた。

むしろここだけを考えていればいいような環境にして頂けていたのかもしれない。

 

 

でも優勝を決めた後の、運営のみんなの喜び方をみていたら、

 

「あー、みんなのために勝ててよかったな」という気持ちになった。

涙を流すくらい、チームのために働きかけていた人たちがいたんだな。

 

ほんとに、みんなありがとう。という感謝の気持ちがでた。

 

プロの選手が

スポンサーのみなさん、スタジアムに足を運んでくれているみなさん。

っていうけど、

カテゴリーや価値や規模にはそりゃ差があるけど、

これが、Familyのために闘うってことなのね。って思った。

 

 

こういう気持ちは、勝ち続けないと味わえない。

勝って結果を出して、何かを得ないとみえてこない。

 

 

だからほんとに勝ててよかったなぁって思った。

 

 

ゲームをみたら、それはもう課題だらけですよ。

ぼくもこの大事なゲームで、呆れるほどボールロストの連続でしたよ。

相手には元プロのFWもいて、ちんちんにされた場面も何度かあった。

浮き足立ってしまう立ち上がりだったし、後半なんてろくにボールを繋げていない。

 

だけど

圧倒的にぼくたちの方が勝ちに飢えていたんだなあと思う。

 

次の試合とかじゃなくて、この試合を勝つ。

 

みんなで、必死こいて戦ったなー。そんな勝利だった。

 

きみたち所詮3部じゃん。

そうなんだよ。3部なんだよ。

 

けどさ、みんなのために戦うって超気持ちいいよ。

って気持ちに久々なりました。

 

みんなありがとう。

 

まだまだ試合は続きます。

 

とりあえず、残りの1試合のリーグ戦を勝って、

カップ戦も優勝する。

 

そこまでは止まっていられません。

 

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初めて胴上げしてもらえた。

 

ちょっぴりキャプテンしてよかったな。って思えた。

 

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では。

 

 

 

 

9年ぶりの試合

ピッチでの再会は、高校生ぶりかな。

 

先日、小学生の時にチームメイトだった、池西希と試合をした。

 

Footballをしていたらどこかで繋がる。

こういう再会はPlayし続けてよかったなと思う瞬間の一つである。

 

希を紹介すると、

初めての出会いはかれこれ15年以上も前になる。

あまり記憶にないけど。

 

ぼくは小学生時代、

愛知FCという当時では愛知の小学生サッカーのスーパー名門にいた。

 

全日本少年サッカー大会もほぼ毎年のごとく出場していて、

練習試合もJの下部組織とばかりする。

今は、名古屋グランパスの小学生が強くなっていることもあり、

あまり、全国大会に出れていないが。

 

というか今、全日調べたらいつの間にか冬の開催になってた!

割と衝撃。

え、しかも鹿児島?どういうこと?笑

 

というか、余談すぎるけど、

愛知FCU-12が、活動終了してる。。。。。

衝撃すぎる!!

愛知FCU-12 | 愛知フットボールクラブ

 

当時の監督、コーチもほぼいなくなっており、

とても寂しいな。

 

ちなみにぼくは2003年の時に、全国3位になっており、

準決勝で負けた相手は、原口元気がいた埼玉の江南南というところ。

 

懐かしいね。

 

話を戻すと、その小学生時代の仲間がのぞみでした。

 

当時から、ありえないくらいFootballが好きで、詳しくて、彼の影響で

シュートの漫画も全巻読んでたし、サッカーマガジンサッカークリニックもよく読んでたな。

雑誌に写真が使われたことも何度かあったな。

 

これも懐かしき思い出だ。

 

彼には2個上の兄がいて、その兄も愛知FCで、圧倒的にうまかった。

その兄の影響sw、弟の希は、兄の試合を多く見に行っていたからか、

二個上の代で有名だった選手をものすごく記憶している。

 

というか、同年代のプレーヤーでちょっと名を知らしめた選手はほぼ全員把握している、歩くやかましいサッカー選手名鑑という感じ。

 

人懐こい性格で、誰とでも仲良くなるし、監督とのコミュニケーション能力も天才的。

 

ぼくらは小学生時代からやたら戦術を学んでいて、

それをボランチで表現していたし、相手の逆をつくプレー、欺くプレー、思いも寄らぬプレーをして、一緒にプレーするのはとても楽しかった。

 

足がめちゃめちゃ遅いが、小学生の時から俺と違って頭でプレーしていた。

 

小学校卒業後、のぞみは転勤で埼玉に行き、レッズの下部組織に。

おれは転勤で長野に。

(この時、レイソルマリノス、熊谷FCにお誘いあったのを行ってればおれのサッカー人生も変わっていたのかな。笑)

 

んで、中学は試合することがなく、

高校になり、1度だけ練習試合をしたかな?

 

んでもって、大学はできず、

今回は、社会人チームとして練習試合を行った。

 

正直、私が個人的にもっと能力があれば、もっと対戦できていたろうに。

人生で悔しいことの一つだね。

 

東京都1部ののぞみ

vs

東京都3部の峻太

 

という試合でしたが、4-0で勝ちました!

 

まぁでも公式戦ではないし、相手のメンバーもmixだったみたい。

 

僕たちは、これからまだまだ強くなるチーム。

 

次は、公式戦で戦いたいね。

 

 

何歳になっていても、

Playし続けることで、試合をすることができる。

 

この込み上げるような、感覚が割と好き。

男のプライドてきなやつ。

 

みんなもFootballしようぜ。

最高に楽しいよ。

 

写真ないの辛い。

 

では。

 

 

 

 

 

(3)_東京都3部リーグ開幕戦

三ヶ月ぶりの更新となってしまった。

自己嫌悪だ。

 

一昨日の4月1日(日)に、私の所属するTokyo city fcの開幕戦があったので、

その試合の感想を。

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まずは総じて。

「練習は試合のように。試合は練習のように。」

 

この意識で取り組むことが今後の課題。

となりそう。

 

リーグ戦の初戦って、とても難しい。

 

今季の目標は、シンプルに全勝。11戦連勝。

 

これはどこのカテゴリーでも一筋縄ではいかない目標である。

欧州リーグの連勝記録は、バイエルンの19連勝。参考になるわけでもないが、これは異常値。笑

 

連続無敗記録とはわけが違う。

負けない戦いを続けるのではなく、

勝たなければならない戦いを続ける。

 

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まぁそんなプレッシャーも多少あってか、全体的にプレーに硬さと恐れを感じる試合だった。楽しめてなかったー。

こういう時に大事なのが、指揮官からもハーフタイムに言われたが球際の部分だなと。

ボールを扱う部分に硬さが出たりするのはわかるが対人において硬さとかないからね。

 

圧倒的技術や、走るとかもそうだけど、この球際の部分で相手を圧倒することが相手への精神的なプレッシャーに繋がる。

 

切り替え、球際、セカンドボール。

 

口酸っぱく言われていた部分で相手に差を感じさせることができなかったのが、前半の問題点であった。

おちゃらけホイホイのサッカーではない、本気で上を目指すサッカーを見せつけなくてはならない私たちにとってはほろ苦いスタート。

 

あとは、冷静さ。

 

球際を激しくいくというニュアンスに惑わされ、強くいくだけでボールを奪えるという勘違い。

この部分で相手へのリスペクトがなかった。

そのため、例えば格上の相手では飛び込まないところを、迂闊に飛び込み、

交わされるというのが随所に見受けられた。

 

実際、僕も相手のSHに華麗に交わされた。

 

プレーはハードに、ブレインはクールに。

 

個人の課題として、スパッ、ピタッと前線で納めることができなかった部分、

SHを起点に攻めることを行えなかったところ。

局面打開、状況の改善をするための冷静な判断が必要だ。

 

自分の中で、一つうまくいったのが、レフェリーとの駆け引き。

オフェンスで味方がファウルを受けた際に、主審がファウルをアピールするも、主審はプレーオン促す。

そのシーンで、敢えて強めにレフェリーに抗議。

 

すると、主審はファウルを取りつつ、私に対して、

「ジャッジを決めるのは私です。ちゃんと見ている」ということを伝えてきた。

 

この一言があったのと、そのあとの話もあり少し主審をこちらサイドにもっていけたと思う。結果論だけど。

 

チームとしての課題は、

アウトオブプレーが長すぎるということかな。

つまり、APT(アクチュアルプレーイングタイム)を伸ばすことが必要だ。

 

要約すると、インプレー中のみの時間のこと。

ファウルを取られてからゲームを再開するまでの時間や、タッチラインを割ってスローインでボールが投げ入れられるまでの時間のことだが、

これがあまりにも長すぎる。

 

なぜこのAPTを伸ばす必要があるのかと。

それは単純にそれだけ攻撃のチャンスが無くなる。ということ。

 

実際に動画を再生、停止して測ってはいないがインプレー時間は70分のゲームで35分くらいではないかな?

Jリーグで60分(フルタイムの67%がインプレー)。

ボールボーイがいない、ましてやファウルが多い私たちのゲームでは、恐らく35分くらいしかインプレーがないだろう。

 

ボールボーイがいないというのは、しょうがないが、

これを引き延ばす方法として、一つは、無駄なファウルをなくすということ。

それからリスタートを早くすること。

特にスローイン

アウトオブプレーになった時の、フッと気が抜ける瞬間を減らす。

 

ということから始めましょう。

 

まぁ課題は色々あるけど、勝ったことが重要。

勝つことで次のステージ立てるからね。

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まぁそんな感じ!!

ほな!

 

 

 

 

 

 

 

 

(2)_勝つこと最優先の弊害

高校サッカーの季節です。

今日は、私の大親友の母校である大阪桐蔭高校の試合を、

駒沢公園まで行き観戦してきました。

 

そのゲームについてです。

 

第96回全国高校サッカー選手権大会の三回戦。

 

大阪桐蔭高校 vs 明秀日立

 

高校サッカーを体験してきた身ではありますが、

大学サッカーを体験し、日頃からプロのサッカーを見ているので、

高校サッカーを見ると、

やっぱりまだまだ高校生って出来上がってないな。

マチュアだなというのを感じます。

 

高校生のレベルと、その上のカテゴリーのレベルってどうしてレベルが異なって見えてしまうのかを踏まえ、ゲームのレビューを書いていきます。

 

1).ゲーム時間

2).筋肉の回復スピード

3).負けたら引退

 

この3点が重要なのかなと個人的には思ってます。

 

Footballでは80分を過ぎたあたりからの得点が圧倒的に多いです。

その80分を境にした時、高校生はその時間でゲームが終わりますが、他方はそこからがゲームが面白くなるところ。

そのため、高校サッカーでは、より早く得点を奪う必要があるため、前線からのプレッシングでマイボールにする確率を増やすことが重要であると考えられます。

 

現に私たちの時も、とにかく前線からプレスをかけミスを誘発し、ショートカウンターを駆使することでゲームを優位に進めていました。

 

また、高校生は、体力の回復が早いため、80分をフルでプレスし続けるゲームを行っても、次の日にもまた同じようなゲーム内容で試合ができます。

 

しかし、これが上のカテゴリーになってくると、

同様なプレスのみのサッカーをコンスタントにし続けるのはかなりハードです。

 

チーム内での年齢差が生み出す体力的な差は、オーガナイズしてプレスをかけることに躊躇いを生み出します。

そのため、90分のゲームにおいては行く部分、行かない部分をはっきりしつつ、

チーム全体で頭を使ってプレーをすることが余儀無くされます。

 

約10日間で最大6試合ものゲームをこなすことが出来るのは、プロでは不可能と言っても過言ではないですね。

それが高校生にはできてしまうので、上記のような勢いによるプレスサッカーでも勝つことができるのだろう。

また、そういうサッカーをしようと考えるのは妥当だと思います。

 

3番目の負けたら即引退。

というのも選手権ならではです。

この部分はトーナメント方式あるあるなのですが、やはりそうなると安全なプレーを選択してしまいます。

 

奪ったボールをつながずに大きくクリア、スローインのボールをクリア、セットプレーは放り込む。

これらは、考えてプレーするというよりかは、負けないための手段のプレーになります。

負けないことを意識した上では、当然ありですが、「育成年代」と考え、こういうプレーを推奨してしまうと、上のカテゴリーでは苦労をします。

 

こういった判断を伴わないプレーは、延長なしの即PK方式、負けたら引退など不可避的要素が備わっている試合のため生まれてしまっているのではないかなと僕は思います。

 

しかし、決してこのようなプレーを批判している訳ではなりません。

要は、そこに判断が伴っているのかということ。

 

そのプレー以外の選択肢を持っている状態で、それでも蹴ることを「選択」しているのであれば問題ないのかと思いますが、正直今日のブルーのチームではどちらかと言えば選択をしたプレーではなかったのかなという印象です。

 

さて前置きが長くなりましたが、

上記の3つのような部分があるため、高校サッカーと他のカテゴリーのサッカーでは、レベルが違うなと思いました。

 

でもそんな前提があるにも関わらず、

頭を使うサッカーでそのチームに対して関与していない第三者でも観ていて楽しくさせてくれるチームの一つが大阪桐蔭です。

 

大阪桐蔭の育成はかなり素晴らしいし、実際に上のカテゴリーでプレーする多くの選手が自分で考えてプレーをしています。

私は大学時代、大阪桐蔭出身が多くいるチームにいたので、彼らがいかに高校時代に考えてサッカーをしてきたのかを知っています。

 

判断を伴う、技術に長けたプレーを多くできます。

創部11年程度のチームですが、毎年プロを輩出し、

フロンターレの阿部選手は、創部1年目の選手ですからね。

 

それに対し、明秀日立はカラダの大きな選手が多く、球際をハードに戦うチームでした。

フォーメーションも珍しく5-2-1-2というような形で、

奪ったボールを2トップに蹴り込み納めて中央から攻撃するといったパターン。

 

なのでそもそもサイドに起点を起きづらい。

 

ショートカウンター、ロングカウンターを駆使し、セットプレーで得点を奪うといったチームです。

個では10番の子がフィジカル、足元の技術、視野の広さが秀でており、将来を感じる選手でした。

 

5バックの問題点は、相手のSBにプレスがしづらいという部分。

特に日立は中盤を三角形にしているため、誰がSBに行くのかを確定していません。

ある程度のゾーンで分担しているみたいですが、それでもプレスは遅いので、はめにくい。

桐蔭は逆に言えばここの部分で数的優位を作ることでゲーム運びができるかなと。

 

こういう相手の場合は、サイドで起点を作り、

中の選手がタイミングよくボールを受けることが大事です。

実際サイド起点のクロスから桐蔭は先制します。

 

案外これで、桐蔭はもっとリラックスしてスペースを見つけてボール回せるのかと思ってました。

特に日立のボランチの10番、6番は守備範囲が前半から圧倒的に多いため後半スタミナが落ちると踏んでましたから。

しかし、追加点を奪うチャンスもあまり作れず、カウンターからセットプレーを得た日立はそこから同点弾を打ち込みました。

 

桐蔭の右サイドバックの子は何度か、相手の逆をついてボールを運べていてノッていたんですが、それが仇となり、失点に繋がるボールロストをしてしまいました。

 

日立は、ボランチ2枚が80分上下左右に動き続けられていた点、

5バック(特に真ん中3枚)の連動と球際の戦いが粘り強く行えていたのが2失点目を防げた理由かなと。

 

こうして結果的には、PK戦で明秀日立が勝利しました。

 

総じて、

高校サッカーは、独特の会場の雰囲気があります。

得点チャンスになった際の歓声や、得点後チームに勢いをもたらす声援、

第三者が負けている側を応援し始める感じ、などなど

プロとはまた異なる雰囲気があり、それに飲まれ浮き足立つとプレーができません。

途中から入る選手なんて尚難しいです。

 

そういった部分も踏まえ80分の中にドラマが多くあるのが、

高校サッカーという一つのジャンルの楽しみ方です。

 

この体験は、この時にしか味わえませんから、

これはこれで人生の糧になるかなと。

それでも、もっと上のレベルでプレーをするなら考えてプレーし続けることが育成年代では大事ですね。

勝って兜の緒を締めるではありませんが、

勝つことばかりにフォーカスしてしまうとプレーヤーとしての伸び代を消してしまう可能性があるので注意が必要です。

 

私は一体誰目線で話しているのか不気味ですが、今日はこの辺で。

 

では。